UI/UXリサーチ / 戦略設計
【書籍紹介】プロセス・オブ・UI/UX[UXデザイン編] 実践形式で学ぶリサーチからユーザー調査・企画・要件定義・改善まで
「UXがなぜビジネスの世界に必要とされているのか」「どのように理解して実践で使用すれば良いのか」「具体的な活用の仕方は?」など、UXに関する疑問の声はさまざまです。
今回ご紹介する、実践形式でUXを学ぶ本『プロセス・オブ・UI/UX[UXデザイン編] 実践形式で学ぶリサーチからユーザー調査・企画・要件定義・改善まで』は、そんな疑問に答える1冊です。
1. 今回ご紹介する書籍の基本情報
今回紹介する書籍は以下の通りです。
書籍の基本情報
- 書籍名:プロセス・オブ・UI/UX[UXデザイン編] 実践形式で学ぶリサーチからユーザー調査・企画・要件定義・改善まで
- 著者名: 桂信/株式会社エクストーン
- 発行年月日:2024/5/22
- 発行所:株式会社 翔泳社
- URL:https://amzn.asia/d/0fboSTqM
書籍の追加情報
書籍の公式サイトや作者の執筆記事などをまとめました。
- 書籍の公式サイト:https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798181516
- 作者の執筆記事:https://design-tech.xtone.co.jp/entry/processofuiux
- 著者代表会社の公式サイト:https://www.xtone.co.jp/
2. 書籍の要約
本書は、『プロセス・オブ・UI/UX』シリーズの[UXデザイン編]と[UIデザイン編]全2巻のうちの1冊です。[UXデザイン編]は、主にWebやアプリケーション開発に焦点を当てたUI/UXの具体的なプロセスを学べるガイドブックです。UXデザイン自体は製品やサービスの利用など幅広い分野で用いられますが、本書ではWebとアプリ設計に焦点をあてUXデザインの実践的なアプローチを詳しく解説しています。
- 「リサーチ」
- 「ユーザー調査」
- 「企画」
- 「要件定義」
- 「リリース後のUI/UXの改善プロセス」
の5章に分かれており、UXの基礎的知識が学べるだけでなく、架空のプロジェクトを課題として立ち上げ、実際のプロジェクトを進める流れで具体的に解説しています。
[UIデザイン編]とあわせて読むと理解が深まります。あわせてこちらもご覧ください。
【書籍紹介】プロセス・オブ・UI/UX[UIデザイン編] 実践形式で学ぶワイヤーフレームからビジュアルデザイン・開発連携まで
Chapter01 「リサーチ」
Chapter01では、UXデザインの最初のステップであるリサーチについて解説されています。リサーチはいわばインプットです。プロジェクトを進める上で必要な調査をし、必要な情報をインプットするための流れと方法を解説しています。
Chapter02 「ユーザー調査」
Chapter02では、プロダクトの中心となる「人」を正しく理解、分析するためのユーザー調査について、詳しく解説しています。
Chapter03 「企画」
Chapter03では、「リサーチ」「ユーザー調査」で得たデータを元に、企画に具体性を持たせていく方法が解説されています。プロジェクトのコンセプトを整理し、方針を定める段階が記載されています。
Chapter04 「要件定義」
Chapter04では、ここまでの調査を元に定めたUXデザインの方針を、UIデザインに落とし込み、開発に進めるための要件定義について書かれています。
Chapter05 「リリース後のUI/UXの改善プロセス」
Chapter05では、リリース後に行われるUI/UX改善のための基礎知識や方法が解説されています。データ分析、A/Bテスト、ユーザビリティテスト、ヒューリスティック評価、それぞれポイントを詳しくおさえ、ビジネス目標を達成するための改善プロセスを学ぶことができます。
3. 書籍のおすすめポイント
本書はUX/UI改善のプロジェクトを実際に進める上でとても役に立つ本です。
本書をおすすめしたい理由を3つにまとめました。
1.UI/UX改善のプロジェクトの進め方や流れがわかりやすい
本書をおすすめする理由の1つ目は、UI/UX改善のプロジェクトの進め方がどんなものか、具体的にわかる点です。
UXデザインについて勉強はしてみたものの、実際にプロジェクトを進めてみると具体的なイメージやプロセスが分からず、苦戦する方も多いのではないでしょうか。
本書は架空のプロジェクトでアプリ制作を題材として、顧客が希望する意図を汲み取りアプリを完成させていく内容になっています。スケジュール、プロジェクトメンバー構成、ユーザーの要望、定義の仕方から改善方法まで、参照画像や表を差し込みながら説明されています。解説が具体的なため、初めて取り組む方でもUI/UXプロジェクトの進め方、流れを理解しやすい本だと言えます。
2.重要ポイントがまとめられステップごとに解説されている
おすすめする理由の2つ目は、プロジェクトのポイントとUI/UXの検討ポイントが、各章の末尾で明確にまとめられている点です。
本書では、チームで開発する形式で取り組むことを前提としています。
実際のプロジェクトを進める際に、意識すべき重要ポイントを押さえた上で、共通認識をもって取り組むのに役立ちます。
3.実際のプロジェクトの事例も掲載されていてわかりやすい
本書をおすすめする3つ目の理由は、架空のプロジェクトを進めながらUXデザインをどう活かすかだけではなく、著者が実際に携わった開発アプリの事例も掲載されていて具体的でわかりやすい点です。リリース後に段階的なリニューアルの検討を重ね、実際にどのように反映されるのか、自社のプロジェクトにも使えるヒントが得やすい本だと思います。
4. こんな方におすすめ
UXデザインを学び始めた方
本書は架空のプロジェクトを進める実践形式で、UXデザインが解説されています。
架空のプロジェクトのテーマは、ニュースアプリ制作です。読み手が慣れ親しんだ身近なアプリがテーマのため、漠然と本を読むだけで終わるのではなく、リサーチ結果やユーザー調査結果を自分事化して考察しながら読み進めることができます。
実践さながらの体験ができるので、UXデザインの知識があまりない初心者の方でも、読みやすい内容です。
Webサイトやアプリ制作に携わっていてステップアップを目指す方
初心者だけではなく、すでにWeb制作に携わっており、UXデザインに興味を持った方にもおすすめです。
本書は、抽象的なイメージのあるUXデザインについてわかりやすく言語化されており、ステップごとに定義して進めていく内容です。自分自身はUXデザインについてなんとなくの知識があるものの、知識の浅いチームメンバーやクライアントへの説明方法がわからないという場面でも、対応のヒントが得られます。
チームでプロジェクトを進めるにあたり実践的な具体例・ポイントが知りたい方
UX改善のプロジェクトを任されている方、プロジェクトを進めるなかで悩みを抱えている方、UX改善のプロジェクトに参加する予定のある方にもおすすめです。
本書自体、さまざまなサービスのUI/UXの検討や開発・運用を多岐にわたり行ってきた著者とそのチームによって、実際のプロジェクトから得られた経験をもとに書かれた本です。知識としてのUI/UXと、実践としてのUI/UXが大きく違うことを著者が現場で実感されており、チームでプロジェクトを進行する場合に必要なポイントが詰まっています。
5. まとめ
本書から学べること
本書は、UXの基礎的知識を学ぶだけでなく、架空のプロジェクトを進める形で、実践としてのUXデザインが解説されています。
架空のプロジェクトは「リサーチ」「ユーザー調査」「企画」「要件定義」「リリース後のUI/UXの改善プロセス」の手順で進められています。その手順ごとに重要ポイントが解説されているため、UI/UX改善のプロジェクトの進め方や流れがわかりやすい内容です。
また、著者が実際に携わった開発アプリの事例も掲載されているため、実践的な具体例やポイントを知ることができます。
UI/UXの検討プロジェクトの進行ノウハウがつまった、実践に活用しやすい本になっていますので、ぜひUX改善の参考にしてみてください。
今回ご紹介した書籍の基本情報
- 書籍名:プロセス・オブ・UI/UX[UXデザイン編] 実践形式で学ぶリサーチからユーザー調査・企画・要件定義・改善まで
- 著者名: 桂信/株式会社エクストーン
- 発行年月日:2024/5/22
- 発行所:株式会社 翔泳社
- URL:https://amzn.asia/d/0fboSTqM
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