UI/UXリサーチ / 戦略設計
【おすすめ動画】UXに欠かせないユーザーインタビュー調査の実践法や注意点を解説!
UXデザインの文脈において、ユーザーの深いニーズを探るために欠かせないのがユーザーインタビュー調査です。
日本においても実施される機会が増えてきたユーザーインタビューですが、海外では日本以上にUX分野の研究が進んでおり、それらに関する情報の共有や発信も活発に行われています。
そこで今回は、海外のチャンネルで公開されている動画の中から、ユーザーインタビュー調査について解説しているおすすめの2本をご紹介します。
こちらのブログでは、国内外で話題になっているUX関連の情報をピックアップして皆様にお届けしていきますので、ぜひこれからも継続的にチェックしてみてください。
目次
1. おすすめ動画の概要
今回の記事でおすすめする動画は以下の2本です。
CareerFoundryさんの「How To Conduct User Interviews Like A Pro (UX Design)」
-
タイトル:How To Conduct User Interviews Like A Pro (UX Design)
「プロのようにユーザーインタビューを行う方法」 -
チャンネル名:CareerFoundry(チャンネル登録者数25万人超)
Mizkoさんの「How to Conduct a User Interview for UX Designers」
-
タイトル:How to Conduct a User Interview for UX Designers (in 10 Minutes)
「UXデザイナーのためのユーザーインタビューの実施方法」 -
チャンネル名:Mizko(チャンネル登録者数17万人超)
2. 動画のおすすめポイント
ユーザーインタビューのポイントについて、それぞれの動画のおすすめポイントを紹介します。
「CareerFoundry」チャンネルのおすすめポイント
ポイント1:ユーザーインタビューの基本からスタート
CareerFoundryチャンネルの「How To Conduct User Interviews Like A Pro (UX Design)」では、UXデザイナーであるジェイ・ハンナ(Jaye Hannah)さんがユーザーインタビューについて概論的に解説しています。
この動画を見ることで、ユーザーインタビューの目標と結果、実施するタイミング、効果的な手順など、全体像を学ぶことができます。
ユーザーインタビューとは何か?という根本的・本質的なところを押さえて解説しているので、ユーザーインタビューに興味を持ち始めた初学者でもわかりやすい内容になっています。
ポイント2:役立つユーザーインタビューのノウハウを提供
この動画の後半では、短い時間の中でユーザーインタビューの具体的な手法やベストプラクティスを紹介しています。
次のような、効果的なインタビューの質問やインタビューの際の注意点、最大の効果を得るためのコツなどに言及してます。
たとえば、
- どんな場所で実施するのが良いのか?
- インタビュアーはメモをとるべきなのか?
- インタビュー対象者が考えている間の沈黙はどうする?
などのように、比較的細かな方法論や気をつけるべき事項に触れています。
「Mizko」チャンネルのおすすめポイント
ポイント1:ユーザーインタビューの実践に焦点を当てた解説
MizkoチャンネルのHow to Conduct a User Interview for UX Designersでは、ユーザーインタビューの実践方法に重点を置いて解説しています。
実際にユーザーインタビューを行うための手順はもちろんのこと、ユーザーインタビューを実施する上でついやりがちなミスについても説明していて、より実践的な内容です。
動画の前半部分に当たる部分の最後に挙げられている、ミレニアル世代が株式取引をするアプリのデザインに取り組むケーススタディによって、実践のイメージを広げられます。
ポイント2:カテゴリ分類による質問の精度アップ
動画の後半では、質問をカテゴリで分類してユーザーインタビューを構造化することで、より深い回答を得るための流れを論理的に解説しています。
ユーザーを理解するところから始まり、徐々に深いレベルの質問に移り、ユーザーインサイトに到達するまでの道のりが丁寧に描かれているので、この解説に沿って質問を構築することで、精度の高いインタビューシナリオを作り上げることができるでしょう。
3. 2本の動画を比較してわかること
2本の動画の共通点と違いから、内容を深掘りしていきます。
両方の動画で共通して伝えていたこと
両方の動画で共通して伝えていたユーザーインタビュー調査において特に重要なポイントを紹介します。
【共通点1】 インタビュー対象者がリラックスできる環境を用意する
どちらの動画でも、インタビューを行う際にはインタビュー対象者がリラックスできる環境を用意することが重要であると伝えています。
インタビュー対象者にとって居心地がよく、余計なことが気にならない場所を選んだり、インタビュー対象者が予期しないような質問を投げかけて動揺させることがないように事前に内容をきちんと伝えておいたりと、リラックスしてインタビューに臨める環境を用意することが、自然体での回答につながります。
【共通点2】クローズドな質問や具体的すぎる質問は避け、オープンな質問にする
どちらの動画でも、クローズドな質問(はい・いいえで答えられる質問)や具体的・直接的すぎる質問を避け、オープンな質問(回答者が考え、詳細に答えられる質問)をすることが重要であると述べています。
回答内容をインタビュー対象者に委ねて、自由に答えられるような聞き方をすることで、より深い洞察を得ることができます。
【共通点3】 インタビュー対象者を誘導するような質問を避ける
また、両方の動画で共通して伝えていたのは、インタビュー対象者を誘導するような質問を避けるべきであるということです。
インタビューは対象者の本音や新たな洞察を得るために行われるものなので、予想通りの答えを引き出そうとするような質問は避けるべきです。
それぞれの動画の違い
続いて、動画の違いをまとめます。
「CareerFoundry」チャンネルの動画はユーザーインタビューの意義や実施前後の準備、インタビューの実施方法などについて、広く解説しています。
そのため、ユーザーインタビューの初学者が最初に見る動画としておすすめできます。
CareerFoundryチャンネルの動画でも具体的なインタビューのやり方や気をつけるべきポイントについて言及していますが、「Mizko」チャンネルの動画では、より強くユーザーインタビューの手法についてフォーカスしています。
具体的な質問の構築方法やインタビューの構造化についての説明、さらにはインタビューでやってはいけないことなどの解説が充実しており、普段のビジネスでユーザーインタビューを実施してきた人にも、やり方を改善するためのヒントが含まれた内容となっています。
4. こんな方におすすめ
①企業のマーケティング担当者
企業のマーケティング担当者にとって、ユーザーインタビューは顧客のニーズや課題を把握してUXを改善するために非常に有用な手段であると言えます。
しかし、ユーザーインタビューの重要性や具体的なフローなどについては知らず、経験したことのないマーケティング担当者も多いでしょう。
2本の動画では、ユーザーインタビューについての基本的な内容から具体的な手法まで学ぶことができるため、特にユーザーインタビュー未経験のマーケティング担当者なら、2本とも目を通しておく価値は十分にあると思います。
②ユーザーインタビューの具体的な手法や仕組みを学んで実践したい人
ユーザーインタビューを実践するために、具体的な手法や仕組みを学びたい人には、特に「Mizko」チャンネルがおすすめです。
この動画は、インタビューの構造化方法や質問の組み立て方など、実践的なテクニックを詳しく紹介しています。
具体例を通じて学ぶことができるため、ユーザーインタビューを実践したい人にとってはイメージもしやすく、「自分の扱う商品だったら……」と考えながら視聴することができるでしょう。
③UXデザイン初学者やユーザーインタビューの基本を知りたい人
UXデザイン初学者やユーザーインタビューの基本を知りたい人には、「CareerFoundry」チャンネルがおすすめです。
この動画は、ユーザーインタビューの概論や準備についても解説しており、基礎から知りたい人にとってもとっつきやすい内容となっています。
さらに、具体的なノウハウにもきちんと言及しているため、実戦を見据えた学びに役立ちます。
5. 感想とレビュー
「CareerFoundry」チャンネルの動画の感想とレビュー
- ユーザーインタビューには準備や慎重な質問の組み立てが重要であるということが分かりました
- 具体的な手法やベストプラクティスを提案してくれているので、実際のインタビューで役立てられそう
- 実際にインタビューを実施する際の、インタビュー対象者に対する姿勢や質問の仕方、接し方が具体的に解説されていて、すぐに試せそう
「Mizko」チャンネルの動画の感想とレビュー
- 実際のインタビューに使える、具体的な質問の組み立て方が分かりやすく解説されています
- ミレニアル世代に焦点を当てた具体例が参考になりました。自分のプロジェクトにも応用できそう
- インタビュー設計をしっかりすることが重要!
6. まとめ
2本の動画から学べること
以上のように、2本の動画からはユーザーインタビュー調査のための準備や質問の作り方、実際のインタビューの運び方など、調査を行うために必要なことが学べます。
2本の動画は、インタビュー対象者が答えやすく意図した角度からの回答を得られるような環境の作り方や質問の仕方について、共通して解説している一方で、ユーザーインタビュー調査を解説するにあたってフォーカスするポイントに違いが見られました。
いずれの動画も、マーケティング担当者やユーザーインタビューの基本を学びたい人に役立つと思います。
今回紹介した動画だけでなく、CareerFoundryチャンネル・Mizkoチャンネルにはたくさんの動画が投稿されています。ぜひ他の動画もチェックしてください。
今後もあなたのサービスのUX改善に役立つ、国内外のUX情報を紹介していきますのでよろしくお願いいたします!
【関連記事】ユーザーインタビュー調査について解説した記事をご紹介!
当ブログでは、下記の記事でもユーザーインタビュー調査について解説しています。
今回ご紹介した動画と合わせてチェックして、ぜひあなたの事業でもユーザーインタビュー調査にチャレンジしてみてください。
今回ご紹介した動画について
最後に、今回ご紹介した2本の動画の情報を改めてご紹介しておきます。
おすすめUX動画1
-
タイトル:How To Conduct User Interviews Like A Pro (UX Design)
「プロのようにユーザーインタビューを行う方法」 -
チャンネル名:CareerFoundry(チャンネル登録者数25万人超)
おすすめUX動画2
-
タイトル:How to Conduct a User Interview for UX Designers (in 10 Minutes)
「UXデザイナーのためのユーザーインタビューの実施方法」 -
チャンネル名:Mizko(チャンネル登録者数17万人超)
【参考】YouTubeに日本語字幕をつけるには?
外国語版のYouTube動画を見る際は、下記の方法で日本語字幕をつけることができます。
- 下部メニューの字幕ボタンで字幕をオンに
- 設定ボタンを押下
- 「字幕」メニューから「日本語」を選択
※日本語の選択肢がない場合は、「自動翻訳」の中から日本語を選択
UX調査をご検討中の方へ
「ユーザーの声や潜在ニーズが知りたい」「自社には調査部門がないから専門家に相談したい」「何社か調査会社を比較検討したい」というお客様のために、無料相談会やサービス案内資料をご用意しました。
調査に関する個別オンライン相談をご希望の方や、サービスラインナップや費用感が分かる資料のダウンロードをご希望の方は、こちらよりお気軽にお申し込みください。