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UI/UXリサーチ / 戦略設計

【書籍紹介】『マーケティングインタビュー100の法則 定性調査のテクニックを掴み、消費者理解の解像度を上げる』

【書籍紹介】『マーケティングインタビュー100の法則 定性調査のテクニックを掴み、消費者理解の解像度を上げる』

マーケティングインタビューとは、マーケティングリサーチの代表的な手法の1つで、消費者の本音を理解し、新商品の開発や改善に繋げるために実施されます。
今回は、マーケティングインタビューを学ぶ本『マーケティングインタビュー100の法則  定性調査のテクニックを掴み、消費者理解の解像度を上げる』をご紹介します。

1. 今回紹介する書籍の基本情報

今回紹介する書籍は以下の通りです。

書籍の基本情報

  • 書籍名:マーケティングインタビュー100の法則 定性調査のテクニックを掴み、消費者理解の解像度を上げる
  • 著者名: 石井 栄造 、佐藤 智
  • 発行年月日:2022/9/23
  • 出版社:日本能率協会マネジメントセンター
  • URL:https://amzn.asia/d/aGSEd6x

2. 書籍の要約

本書では、マーケティングインタビューの現場で役立つテクニックを紹介しています。取材や記事作りのプロであるライターが、マーケティングインタビューの専門家との対話を通してノウハウを引き出す形式で進みます。内容は、以下の6章で構成されています。

  • 「マーケティングインタビューの特徴」
  • 「インタビュー調査の種類」
  • 「インタビュー調査の手順」
  • 「インタビュー実施時のポイント」
  • 「目的別のインタビュー調査」
  • 「定性調査の新たな展開」

第1章「マーケティングインタビューの特徴」

マーケティングリサーチや、その代表的な手法であるインタビュー調査について学んでいきます。定量調査と定性調査の違いや、定性調査の機能についても解説しています。また、アスキングとリスニングの使い分けや、代表的な定性調査についても紹介しています。

定量調査と定性調査の違いについて知りたい方は、下記のページも合わせてご覧ください。

定量調査と定性調査の違いとは?

定量調査と定性調査の使い分けと選び方について詳しく知りたい方は、「Webアンケート調査」の解説記事をご覧ください。

第2章「インタビュー調査の種類」

インタビュー調査の種類について学んでいきます。インタビューの種類には、1on1とフォーカスグループインタビュー(FGI)があります。また、定性調査にはインタビュー調査の他に観察調査があります。本章では、下記のような調査の実施について解説しています。

  • 参与観察(調査者自身が調査対象に加わり、内側から観察・記録すること)
  • 行動観察(対象者の実際の行動を何も尋ねずに観察し記録すること)
  • ホームビジット(対象者の生活の現場に出かけてインタビューすること)
  • 購買行動の同行調査(対象者の買い物に同行して観察し、その後にインタビューすること)

行動観察調査について詳しく知りたい方は、下記のページも合わせてご覧ください。

エスノグラフィー調査(現地行動観察調査)とは?

現地での行動観察調査を行うメリットや具体的なやり方を解説しています。

第3章「インタビュー調査の手順」

本章では、インタビュー調査を以下の手順で学んでいきます。

  • 調査テーマを明確にする
  • 厳密過ぎない仮説作り
  • 企画書の作成
  • 調査手順や調査目的を固める
  • インタビューフローの作成
  • 実査の準備
  • アイスブレイク
    (本題に入る前の軽い雑談などを通して打ち解けるきっかけをつくる手法)
  • 本題のインタビュー
  • デブリーフィング
    (インタビューの成果確認を1グループの終了ごとに参加者全員で行うもの)
  • 発言録の作成
  • 定性調査の分析
  • インタビューの分析
  • 報告書の作成
  • プレゼンテーションの実施

第4章「インタビュー実施時のポイント」

対象者に対する心構えについて学んでいきます。
人の記憶は完璧でないことや認知バイアス(合理的な意思決定や行動ができなくなる心理傾向)への対処方法、インタビューで単なる回答ではなく「本音」を引き出すこと、普通の対象者は生活における行動を通常無自覚に行っていることについて解説しています。
また、インタビュー慣れした対象者への対応の難しさや、モデレーター(司会役となる人)の役割、インタビューのテクニックについても紹介しています。

第5章「目的別のインタビュー調査」

ニーズ探索、コンセプト開発、STP分析、ブランドイメージについて学んでいきます。
また、価格調査や定量調査の深掘り、インサイトについても解説しています。さらに、ペルソナの作成方法やカスタマージャーニーについても紹介しています。

STP分析、ペルソナやカスタマージャーニーマップについて詳しく知りたい方は、下記のページも合わせてご覧ください。

STP分析とは?

STP分析について知りたい方は、「市場調査」の解説記事をご覧ください。

【無料テンプレート付】さまざまなUX分析のフレームワークを解説

マーケティングに活かせるフレームワークについて基礎知識から具体的な実施方法まで詳しく解説しています。

第6章「定性調査の新たな展開」

Webによる消費者行動の変化、インターネットの普及によるAIDMAからAISASへの変化について学んでいきます。
また、ビッグデータの分析やVRを用いたマーケティングリサーチへの応用の可能性についても紹介しています。さらに、ネットリサーチと定性調査の関係性、定性調査のトレンド分析や個人情報の取り扱いについても解説しています。

3. 書籍のおすすめポイント

本書はマーケティングインタビューの専門家と記事作りのプロであるライターとの対話を通して、インタビューの現場で役立つテクニックを学ぶことのできる本です。本書をおすすめする理由を3つにまとめました。

1.インタビュー調査の種類とその使い分けがわかる

本書をおすすめする理由の1つ目は、インタビュー調査の種類とその使い分けが理解できる点です。

前々章で述べた通り、インタビュー調査には1on1とフォーカスグループインタビュー(FGI)があります。
1on1はデプスインタビューとも呼ばれ、対象者1人とインタビュアー1人が対面で会話し、対象者の行動やその行動の心理的背景、意識を深く聞き出す方法です。
一方、FGIは、5人前後の小集団で行われるインタビュー調査です。本書ではインタビュー調査の使い分け方が解説されていて、1on1は「大きなテーマ」に、FGIは「小さなテーマ」に向いていると述べられています。

1on1の「大きなテーマ」とは、動機や目的など概念的なテーマを指します。そのため、1on1はマーケティング施策が行き詰まったときや、全く新しい考え方で商品を企画したいときに実施されます。

一方、FGIの「小さなテーマ」は、マーケティング上の具体的なテーマを指します。複数人で話し合い、対象者同士が刺激し合って議論を展開する際のグループ・ダイナミックスの効果により、グループが小さな仮想的市場(ミニマーケット)になることを目指して実施されると解説されています。

2.インタビューの回答だけではなく、会話を引き出すコツがわかる

本書をおすすめする理由の2つ目は、インタビューの回答だけではなく、会話を引き出すコツがわかる点です。

対象者は、「回答」を用意してインタビュー会場に来るわけではありません。調査者は対象者のインサイト(隠れた本音)を引き出すことが重要であり、対象者を「回答マシーン」として扱わないように注意することが大切だと述べられています。

また、対象者に発言してもらうためには、質問(アスキング)するよりも、聞き役(リスニング)に徹することが重要だと解説されています。対象者に『発言することが楽しい』と思ってもらえるような「場」を作ることが大切です。

さらに、フォーカスグループインタビュー(FGI)の場合は対象者同士が互いに会話できる場を作り、受け身の対象者に積極的に発言してもらえるよう、対象者同士が互いに刺激し合える雰囲気を作ることの重要性についても言及されています。

3.インサイトを発見する方法がわかる

本書をおすすめする理由の3つ目は、インサイトの見つけ方が理解できる点です。

インサイトの発見には、特徴的な対象者を見つけることが重要だと解説されています。特徴的な対象者とは、下記のような特徴を持つ対象者です。

  • 落ち着きのない態度
  • 発言に自信がなさそうだが、よく喋る
  • FGIの文脈を無視した態度・発言が多い
    (p.210 「逸脱・脱線をするとインサイトにつながる」から引用)

インサイトは、通常の文脈から逸脱したときに発見される可能性が高いと言われています。このような対象者は思い込みに捉われておらず、頑固な発言が少ない傾向があり、良い意味で脱線を起こしてくれる場合があるため、インサイトを得る上では有用です。「突拍子もない意見」が全てインサイトとは限りませんが、一人でもそれに同意する人がいれば、脱線してインサイトを追求することが重要だと解説されています。

4. こんな方におすすめ

広範囲でマーケティングインタビューについて知りたい方

本書はマーケティングインタビューをメインにした本ですが、インタビューだけにとどまらず、マーケティングリサーチ全般についても書かれています。
例えば、「定量調査と定性調査の違い」や「定性調査の新たな展開」など、マーケティングリサーチの観点からマーケティングインタビューを学べる内容になっており、リサーチの側面や将来性を学びたい方にもおすすめです。

インタビュアーやモデレーターを務める方

本書はこれからインタビュアーやモデレーターを務める方におすすめです。「インタビュー調査の手順」や「インタビュー実施時のポイント」などが説明されており、インタビューの進め方のコツや注意点もわかりやすくまとめられています。
また、インタビューでインサイトを引き出す方法や認知バイアスなど心理学の観点からも解説されており、インタビュアーやモデレーターがインタビュー中に遭遇する場面を想定しやすく、スキル向上に役立つ内容になっています。

消費者インサイトをより深く理解したい事業者の方

本書は消費者インサイト(隠れた本音)をより深く理解したいと考えている事業者におすすめです。本書はマーケティングインタビューを通じて消費者インサイトを発見するコツが書かれており、インタビューを通して「思いもよらない発見や気づき」が得られると述べられています。消費者の本音や無意識の行動パターンを把握することは、新商品の開発や既存商品の改善、顧客体験の向上にも繋がります。

5. まとめ

本書から学べること

マーケティングインタビューを実施しようとしても、進め方や注意点がわからない方も多いのではないでしょうか。本書には、インタビューの手順やテクニック、心構えからインサイトを発見する方法まで実践的な内容が詰まっており、非常に参考になります。さらに、インタビュー調査に限らず、定性調査の観点からも幅広く学べるようになっています。

本書は、マーケティングインタビューの法則を100に分けて解説しており、各テーマが比較的短く端的にまとめられています。また、ライターがマーケティングインタビューの専門家にインタビューする対話形式で書かれているため、読みやすく容易に理解できます。

マーケティングインタビューを実施する際には、ぜひ本書を参考にしてください。

【事例付き】ユーザーインタビューについて解説した記事をご紹介!

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ユーザーインタビュー調査の1つである「グループインタビュー」。デプスインタビュー(1on1)との違いやグループインタビューの具体的な方法を知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

今回ご紹介した書籍の基本情報

  • 書籍名:マーケティングインタビュー100の法則 定性調査のテクニックを掴み、消費者理解の解像度を上げる
  • 著者名: 石井 栄造 、佐藤 智
  • 発行年月日:2022/9/23
  • 出版社:日本能率協会マネジメントセンター
  • URL:https://amzn.asia/d/aGSEd6x

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