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UI/UXリサーチ / 戦略設計

人間中心設計(HCD)はサービスのUX改善にどう貢献するか?ビジネスリーダーに求められる視点

人間中心設計(HCD)はサービスのUX改善にどう貢献するか?ビジネスリーダーに求められる視点

近年、ユーザー体験(UX)の重要性はビジネス全般で広く認識されています。特にデジタルサービスがビジネスの中心となっている現代では、UXの改善が顧客満足度の向上、ブランド強化、競争力の向上に直結します。ユーザーが求めるサービスを提供するための手法として、「人間中心設計(HCD: Human-Centered Design)」が注目されています。

プロジェクトをリードする立場の方々にとって、人間中心設計(HCD)を理解し、その実践を推進することが重要です。本記事では、HCDの基本概念や実施のステップから、HCDがサービスのUX改善にどのように貢献するのかまで具体的に解説します。

1. 「人間中心設計(HCD)」とは

人間中心設計(HCD)は、製品やサービスの開発において、ユーザーのニーズや特性を中心に据えた設計プロセスで、国際標準化機構(ISO)によって標準化されています。国際規格ISO 9241-210では、人間中心設計を 「人間の能力、ニーズ、限界に焦点を当て、設計と評価の各段階でユーザーを考慮する一連のプロセス」 と定義しています。

このアプローチの最大の特徴は、技術やビジネス要件を優先するのではなく、ユーザーが実際にどう感じ、どう使うかを軸に設計を進めることです。これにより、ユーザーにとって直感的で使いやすい製品やサービスを提供することが可能になります。

人間の「限界」に焦点を当てるとは?

人間の能力やニーズに加え「限界」に焦点を当てるとはどういう意味なのでしょう?
HCDにおける「限界に焦点を当てるアプローチ」とは、製品やサービスを使用するユーザーが物理的、認知的、感情的に抱える制約や困難を把握し、その制約を乗り越えるために最適化されたデザインを提供することを意味します。

具体的な例

1.身体的な限界
ユーザーの身体的な制約、例えば視覚や聴覚の問題、体の動きの制限(障がいなど)に配慮した設計です。

例)視覚障がい者向けに文字の大きさを調整したり、触覚によるフィードバックを増やす。

2.認知的な限界
認知的な制約とは、人々が情報を処理したり、意思決定する際の限界を指します。複雑なメニューや過剰な情報提示は、ユーザーの負荷を高め、混乱や誤操作を引き起こす可能性があります。そのため、UIデザインにおいてシンプルで直感的な操作を提供することが重要です。

例)
スマートフォンのアプリで、メニューを階層的に整理し、使いやすいナビゲーションを提供することで、ユーザーが目的の機能に容易にアクセスできるようにする。

3.感情的な限界
ユーザーが感じるストレスや不安、あるいは製品の使用に伴う心理的な負担も考慮する必要があります。製品やサービスがユーザーに安心感を与え、操作が簡単であると感じさせることは、感情的な限界に配慮した設計です。

例)
車の自動運転機能において、操作に関するフィードバックをユーザーにわかりやすく提示し、システムが正常に動作していることを常に伝える。

このように、人間中心設計(HCD)では、ユーザーの能力だけでなく、その限界(身体的、認知的、感情的)を考慮し、それらを補完、または解決するような製品やサービスの設計が求められます。
限界を中心に据えるアプローチは、すべてのユーザーが最大限に使いやすい体験を提供するための重要なステップです。この考え方は、ユニバーサルデザインやアクセシビリティに特に関連しています。

2.人間中心設計(HCD)のメリット

人間中心設計(HCD)は単なるデザインのフレームワークではなく、ビジネスに多大な利益をもたらします。以下は、特に管理職が注目すべきHCDの主要なメリットです。

1.顧客満足度の向上
UXが改善されることで、ユーザーがサービスを使いやすくなり、満足度が高まります。満足した顧客はリピーターになりやすく、ロイヤリティの向上にもつながります。

2.コスト削減と効率向上
プロジェクトの初期段階からユーザーのニーズを正確に把握することで、後々の修正や再設計の手間を減らし、結果的にコストが削減できます。また、ユーザビリティのテストを早期に実施することで、潜在的な問題を事前に特定できるため、開発サイクル全体の効率が向上します。

3.競争力の強化
他社が技術主導や短期的な利益を優先している中で、ユーザーの視点から設計された製品やサービスは高い競争優位性が期待できます。HCDは他社との差別化要因となり、長期的なビジネス成功の基盤となると考えられます。

4.リスクの軽減
ユーザー調査やプロトタイピングを通じて、初期段階で設計の欠点や改善点を発見できるため、市場投入後の失敗リスクを最小限に抑えられます。

3.人間中心設計(HCD)のプロセス

人間中心設計(HCD)のプロセスは、大きく分けて4つのステップから構成されています。それぞれのステップはUX改善に不可欠な要素であり、サービス開発のあらゆる段階で繰り返し実施されます。

3.人間中心設計(HCD)のプロセス

1. ユーザー理解と定義
HCDの第一歩は、ユーザーを深く理解することです。ここでは、ユーザー調査やインタビュー調査、行動観察調査などの手法を用いて、ユーザーが直面している課題やニーズを把握します。ペルソナを作成し、典型的なユーザー像を具体的に描くことも有効です。

2. 要件の明確化
ユーザーのニーズや目標に基づいて、デザイン要件を定義します。この段階では、技術的な制約やビジネス上の要件とバランスを取りながら、ユーザーにとって価値のある体験を提供できる仕様を検討します。

3. 設計・プロトタイピング
次に、設計案を具体的な形にします。プロトタイプ(試作品)を作成し、ユーザーに試してもらいながら、フィードバックを得て改良を重ねます。この反復的なプロセスによって、ユーザーに最適なUXを提供するデザインが完成します。

4. 評価と改善
最後に、実際のユーザーに製品やサービスを使用してもらい、評価します。ユーザビリティテストやアンケート調査、ヒートマップ解析(Webサイト上のユーザーの行動データを、色分布で可視化する手法)など、さまざまな手法を活用して、ユーザーの体験を定量的・定性的に分析します。評価結果を元にさらなる改善策を見出し、それを反映させることが成功の鍵です。必要に応じて、「要件の明確化」「設計・プロトタイピング」のプロセスに戻って反復し、継続的な改善を図ります。

4.人間中心設計(HCD)を実践するための組織的課題

人間中心設計(HCD)を実際に組織内で導入する際、いくつかの課題に直面することがあります。特に、企業文化やプロジェクトの進行方法が「技術主導」や「ビジネス要件優先」である場合、HCDへの移行には時間とリーダーシップが求められます。ここでは、HCD導入の際に管理職が留意すべきポイントをいくつか挙げます。

1. 組織全体での意識改革
UXを最優先に考える文化を組織全体に根付かせる必要があります。これには、HCDの重要性を理解し、エンジニアやデザイナーだけでなく、マーケティングや経営層も巻き込んだトレーニングやワークショップが効果的です。

2. クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)の編成
「クロス・ファンクショナル・チーム」とは、経営課題の解決を目的として、部門横断でメンバーを集めたチームのことです。HCDはデザインだけでなく、技術、ビジネス、マーケティングなど、複数の部門が連携することが求められます。異なる専門性を持つメンバーが協力してユーザーに最適なサービスを提供できるような部門横断体制を構築することが重要です。

3. トップダウンのリーダーシップ
組織全体でHCDを推進するためには、リーダーシップが欠かせません。特に、経営層や管理職が率先してHCDを支持し、リソースを割くことで、全社的な取り組みを効果的に進められます。

5.HCDとUXの関係性

人間中心設計(HCD)の定義

人間中心設計(HCD)は、前述の通り「人間の能力、ニーズ、限界に焦点を当て、設計と評価の各段階でユーザーを考慮する一連のプロセス」であり、UXを向上させるための設計アプローチです。HCDのプロセスは、ユーザー中心の考え方を設計に取り入れ、最終的に優れたUXを実現することを目的としています。

UXの定義

一方、UXは、「製品やサービスの利用におけるユーザーの全体的な体験」を指します。これは、単にデザインや使いやすさだけでなく、感情、感覚、満足度など、ユーザーが体験するあらゆる要素を含みます。UXは以下のような要素をカバーした広い概念です。

  • 使いやすさ(ユーザビリティ):製品が直感的で簡単に使えるか。
  • 機能性:ユーザーが求めるタスクを完了するために必要な機能が揃っているか。
  • 感情的な満足感:製品やサービスを使うことで、ユーザーがポジティブな感情を抱くか。

HCDとUXの比較

両者の定義を比較すると、HCDが「どうやってユーザーのニーズを理解し、製品に反映させるか」というプロセスに焦点を当てているのに対し、UXは「ユーザーが実際に体験する全体的な感覚」に焦点を当てています。
そのため、HCDはUXを向上させるための具体的な方法論であり、UXはその結果として現れるユーザーの体験全体であると言えます。

6.人間中心設計(HCD)の活用事例

人間中心設計(HCD)を活用して大きな成果を挙げた具体的な事例を、以下の3つご紹介します。

【事例1】Fitbit:ウェアラブルデバイスのUX改善事例

【事例1】Fitbit:ウェアラブルデバイスのUX改善事例

ウェアラブルデバイス市場のリーダーであるFitbitは、製品のUXを向上させるために人間中心設計(HCD)を導入しました。初期の製品では、多機能であるにもかかわらず、ユーザーがすべての機能を十分に活用できていないという課題がありました。また、データ表示やフィードバックの提供が複雑で、ユーザーがモチベーションを維持するのが難しいという問題もありました。

改善プロセス

Fitbitはユーザー調査やデータ分析を通じて、ユーザーが求める機能やサービスの使い勝手に焦点を当てたHCDプロセスを実施しました。

1. ユーザーのフィードバック収集
Fitbitは、インタビュー調査やアンケート調査を用いて、ユーザーがデバイスをどのように使用しているか、どの機能が重要視されているかを調査しました。その結果、ユーザーはデバイスが提供する膨大なデータに圧倒されつつも、シンプルで分かりやすいインサイトを求めていることが明らかになりました。

2. データ表示の簡素化
これを受けて、Fitbitはアプリケーションやデバイスのインターフェースを大幅に改善し、ユーザーが興味を持ちやすいシンプルなデータ表示と、行動を促進するフィードバックを提供しました。特に、デイリーステップ数や睡眠時間、心拍数など、ユーザーが健康管理に必要とする主要な指標を簡単に確認できるようにしました。

3. ゲーミフィケーションの導入
Fitbitはユーザーの継続的な使用を促すために、健康目標を達成するとバッジや称号を獲得できるゲーミフィケーションの要素を導入しました。これにより、健康管理を単なる記録ではなく、楽しみながら取り組める体験に変えました。

4. プロトタイピングと反復テスト
新しいインターフェースや機能をプロトタイプとしてユーザーにテストしてもらい、そのフィードバックを基に微調整を繰り返すことで、ユーザーにとって最適な体験を提供するデザインが完成しました。

HCDの成果

Fitbitの事例は、ユーザーが実際に製品をどのように利用しているかを深く理解し、それに基づいて体験を改善することで、ユーザーエンゲージメントとビジネス成果を両立させた、典型的なHCD成功事例です。

1. エンゲージメント率の向上
HCDに基づく改善により、Fitbitのデバイスはより使いやすくなり、ユーザーのエンゲージメント率が大幅に向上しました。特に、シンプルなインターフェースとゲーミフィケーションの導入は、ユーザーが健康管理を継続するモチベーションを高め、リテンション率の改善にもつながりました。

2. フィットネス成果向上と市場競争力強化
ユーザーが自身の健康データを視覚的に把握しやすくなったため、フィットネスの目標達成率が向上し、Fitbitのユーザーコミュニティも活性化しました。この成功は、ウェアラブル市場におけるFitbitのリーダーシップを強化するだけでなく、競争の激しい市場での差別化にもつながりました。

このアプローチは、UX改善に悩むビジネスリーダーにとって非常に参考になるもので、製品やサービスを市場で長期的に成功させる鍵となります。

【事例2】トヨタ自動車:「プリウス」ユーザーインターフェース改善事例

【事例2】トヨタ自動車:「プリウス」ユーザーインターフェース改善事例

トヨタ自動車は、ハイブリッドカーのパイオニアとして知られていますが、その代表的な車種である「プリウス」の開発においても、人間中心設計(HCD)を取り入れた改善が行われています。特に、ドライバーと車両とのインターフェースのデザインに関して、ユーザーのニーズを反映したUX改善が成果を挙げました。

改善プロセス

トヨタは、プリウスを環境に優しい車としてユーザーに理解されるだけでなく、快適で直感的なドライビング体験も提供することを目指しました。HCDのアプローチを採用し、特にインターフェースに関する次の点に焦点を当てました。

1. ドライバーの行動観察とフィードバックの収集
トヨタは、実際のドライバーを対象としたテストやインタビュー調査を実施し、運転中に車両の情報をどのように確認しているか、操作性の問題点を洗い出しました。特に、燃費の表示やバッテリーの状態など、ハイブリッド車特有の情報に関して、ユーザーがそれらをどのように理解し、活用しているかに注目しました。

2. ユーザーインターフェースの改善
これらのフィードバックを基に、プリウスのインストルメントパネルやディスプレイのデザインを再構築しました。特に、エコドライブを支援するための燃費表示やエネルギーフローを、直感的に理解できるビジュアルに改善。これにより、ドライバーは運転中にエネルギー効率を簡単に把握し、エコドライブを意識しやすくなりました。

3. 操作系統の簡素化
ハイブリッドカーの特性を活かしながらも、ドライバーが複雑な操作を求められることなく、快適に運転できるように操作系統を簡素化しました。例えば、走行モードの切り替えやエアコンの操作など、運転中に頻繁に利用される機能にワンステップでアクセスできるようにしました。

4. ドライバーへのフィードバック
エコドライブを促進するため、ドライバーがどのような運転をすれば燃費が向上するかをリアルタイムで提供するシステムを開発しました。このシステムでは、加速やブレーキングのタイミングなどを視覚的にフィードバックすることで、ドライバーがより効率的な運転を学びやすくしています。

5. プロトタイプと反復テスト
改良されたインターフェースは、プロトタイプ(試作品)を作成して実際にドライバーに使用してもらい、反復テストを通じて細部を調整。ドライバーからのリアルタイムのフィードバックを取り入れることで、インターフェースの直感性と使いやすさを最大化しました。

HCDの成果

トヨタのHCDアプローチに基づく改善は、プリウスの使い勝手とエコドライブの促進に大きく貢献しました。

1. エコドライブの意識向上
燃費やエネルギーフローの直感的な表示により、ドライバーはエコドライブを意識するようになり、実際に燃費の向上が確認されました。これにより、プリウスはエコカーとしての認知度をさらに高めました。

2. 顧客満足度の向上
操作系の簡素化やリアルタイムフィードバックによって、ドライバーの負担が軽減され、運転中のストレスが大幅に低減しました。これにより、プリウスの顧客満足度が向上し、リピーターの増加にもつながりました。

3. 競争力の強化
プリウスは、他のハイブリッドカーや電気自動車と比べ、操作性と直感性で高い評価を受け、トヨタの競争力をさらに強化しました。また、環境意識の高い消費者層に強く訴求することに成功し、売上にも貢献しました。

トヨタ自動車のプリウスにおけるUX改善事例は、ドライバーの行動やニーズを深く理解し、それを車両のインターフェース設計に反映させることで、製品の競争力を高めた成功事例です。
HCDのアプローチは、ハードウェアとソフトウェアが一体となった製品開発において非常に有効であり、他の自動車メーカーや日本企業にも参考となるでしょう。

【事例3】富士通:ATMの操作性・アクセシビリティ改善事例

【事例3】富士通:ATMの操作性・アクセシビリティ改善事例

富士通のATMの事例は、HCDプロセスを採用しユーザーの使いやすさを大幅に改善した成功例です。特に高齢者や障がい者に配慮した設計により、ATMの操作性やアクセシビリティが向上しました。

改善プロセス

1. ユーザーの理解
富士通は、ATMのユーザーが抱える課題を理解するために、実際のユーザーを対象にした調査を実施しました。その結果、高齢者や障がい者がATMの操作に苦労していることが明らかになりました。
具体的には、画面の文字の小ささや、操作手順が複雑なため直感的でない点が問題として指摘されました。また、身体に障がいがある人が物理的に操作しにくい部分も課題となりました。

2. 要求事項の定義
これらの課題を解決するため、視認性の高いインターフェース、直感的な操作フロー、そして身体的に不自由な人でも使いやすいデザインを設計することが定義されました。例えば、ATMの画面サイズや文字サイズの拡大、音声ガイド機能の導入などが必要とされました。

3. デザインとプロトタイプの作成
高齢者や障がい者が操作しやすいように、操作画面に大きな文字やピクトグラム(シンプルなアイコン)を導入し、音声ガイドを使用して視覚障がい者にも対応しました。また、タッチパネルの感度を上げるなど、操作性の向上にも取り組みました。さらに、手が不自由なユーザーが操作しやすいよう、物理的なインターフェースのデザインも改良しました。

4. ユーザーテストと評価
プロトタイプ(試作品)が完成した後、実際に高齢者や障がい者を含むさまざまなユーザーにテストを実施し、フィードバックを収集しました。このテストで得られた意見を基に、UIや機能を微調整し、最終的に使いやすさを最大限に高めることに成功しました。

HCDの成果

1. 視認性と操作性の向上
大きな文字やシンプルなアイコン、直感的な画面遷移により、ATMの視認性と操作性が大幅に向上しました。特に高齢者や視覚に障がいがあるユーザーから好評を得ました。これにより、従来のATMに比べて誤操作が減り、ATM利用時のストレスも軽減されました。

2. アクセシビリティの強化
音声ガイド機能や、タッチパネルの感度調整など、障がいを持つユーザーに配慮した設計が成果を上げました。視覚障がい者や手が不自由なユーザーも、他のユーザーと同じようにスムーズにATMを使用できるようになり、利用範囲が拡大しました。

3. ブランド価値の向上
富士通のATMは、使いやすさとアクセシビリティを強化した結果、銀行や金融機関からも高く評価され、契約数の増加につながりました。特に日本国内では、高齢化社会が進行する中で、高齢者に優しいATMとして富士通の製品は注目され続けています。

この事例は、HCDプロセスを通じてユーザーの「限界」に配慮した設計が成功し、ユーザー体験を大幅に向上させた例となります。

7. まとめ

人間中心設計(HCD)は、ユーザーのニーズを基盤としたUX改善のための有効な手法です。経営者に限らず、課長クラス以上のプロジェクトリーダーがHCDの重要性を理解し、組織全体にその考え方を浸透させられれば、サービスの質が大幅に向上し、長期的なビジネスの成功にもつながります。

UX改善において、技術力やコスト管理に加え、どれだけユーザーを中心に据えた設計プロセスに真剣に取り組むかが、企業の競争力を左右する大きな要素となっています。ユーザーに寄り添ったサービスの提供を目指して、組織全体で取り組みを進めていきましょう。

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